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– 今回は、大和化成研究所のプロジェクトについて、プロジェクトリーダーと2007年入社の細川研究員の二人に紹介してもらいたいと思います。まず、リーダーからプロジェクト名と構成メンバー、研究テーマ、内容について紹介してください。
リーダー: プロジェクト名は「0930」。暗号みたいですが、名前の由来は秘密にしておきましょう。研究テーマは二つあり「ノンシアン銀めっき」と「Zn-Ni合金メッキ-3価クロメート処理液」の開発です。構成メンバーは実務担当4人。いろいろ助言とアイデアを出していただくために、社外顧問、社長、表面処理関連の営業部員、研究部長と、総勢10人で構成されています。
研究内容に関しては簡単に説明します。まず「ノンシアン銀めっき」ですが、電子部品関係などによく使われるめっきで、一般的には毒性の強いシアン(青酸)化合物が使われますが、我々は、シアンを使わないノンシアンタイプの銀めっき浴の開発を行っています。
「亜鉛ニッケル合金めっき」に関しても同じで、亜鉛めっき鋼鈑というものがあり、非常に耐食性が高く、自動車関係や鉄筋コンクリートの建材関係など、世の中のありとあらゆるものに使われています。鉄の上に亜鉛めっきをし、最後にクロメート処理をするのですが、このクロメートには発ガン性があり毒性の高い六価クロムイオンを使用します。しかし、EUのRoHS指令により使用規制され、現在は三価クロムを代用していますが、性能が落ちるという問題があります。我々は、めっき自体の耐食性を上げるために、亜鉛めっきをニッケルとの合金にすることにより、抜群の耐食性を確保し、クロメートの改良の方向性と組み合わせることで業界の要望に応えられるものを作る。この二つのテーマを中心にプロジェクトを進めています。

0930プロジェクトリーダー 開発技術第1部主任研究員
(1996年山口大学大学院工学研究科卒、同年大和化成研究所に入社)
– プロジェクトの中で、細川新人研究員の役割は何ですか。
細川: プロジェクトに参加して、すぐに新規「ノンシアン光沢銀めっき浴の開発」というテーマを与えられました。有害なシアン化合物を含まず、なおかつ、シアン浴と同等の光沢を持つ、環境にやさしい製品を目指しながら、毎日実験をしています。
– 入社してすぐにプロジェクトに参加できたのですか。

細川 洋平 2007年入社 開発技術第1部所属
(2007年関西学院大学理工学研究科卒、同年大和化成研究に入社)
細川: 4月に入社して約1か月間は製造などの新人研修を受け、その後に実験機器などの基本的な操作方法を習い、6月中旬にプロジェクトに参加しました。わからないことはリーダーに聞き、週1回のミーティングの時に先輩方に細かいアドバイスをしていただいています。リーダーはわりと自由に何でもやらせてくれる人なので、思いついたことを自由にやっています。
– 最初は先輩方の助手からというのではないのですね。
リーダー: 大和化成研究所の場合、新人でもできるだけ本人にやらせようという考え方です。入社したばかりなので間違うこともあります。しかし、1週間に一度のミーティングでチェックしアドバイスするようにしています。基本的に本人の自主性を大切にしています。
– 細川君の場合は学生時代の研究テーマと今のテーマは重なっていますか。
細川: 重なるところはほとんどないですね、私の場合は、生物に関連したタンパク質の研究をしていましたから。今の仕事とはまったく異なる領域でした。だから忘れている部分がほとんどなので一から勉強し直さなければいけなかったのです。先輩方と知識量の違いをひしひしと感じることが多く、1日でも早く先輩に追いつけるように頑張らなくてはいけないと思っています。
–現在、一番苦労していることは何ですか。
細川: 報告書づくりです。今まであまりデ-タの整理などきちんとやる方ではなかったので、社内の記録としてきちんと残し、後々それを活かしていけるようにしていかなければと思っていますが、データの整理や報告書作りに時間がかかっています。

– プロジェクトに参加して成長していると思う点は
細川: 意識面では成長したかなと思うこともあります。学生時代は自分の興味のあるものを深く追求するという意識でやっていました。会社に入って研究を進めるということは、性能だけでなく利益面も追求していかなればなりません。正確さもスピードも要求されるため、そういう点を意識しながら仕事に取り組むようになったことですね。