ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー」 DAIN SILVER ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー」 DAIN SILVER

銀めっきは、銀の持つ独特な色調が古代より尊ばれ、金と並んで装飾品全般に活用されてきました。現在も装飾具や食器、メダルなどに利用されています。さらに銀は、金属の中で最も優れた電気伝導性および熱伝導性を誇り、可視光域の100%に近い反射率、耐酸化性に優れるなどの特性を有し、各種リードフレーム、電気接点、反射板など機能めっき用途に広範囲な分野で使用されています。

めっきは、加工工程で様々な化学物質を使います。その中には、鉛や水銀、カドミウムなど、人や環境に影響を及ぼす有害物質も含まれています。銀めっきにも毒性の強いシアン化合物が使用されています。

大和化成研究所は、銀の優れた特性を安心・安全に使用できるように、シアンを含まない「ノンシアン銀めっき液」を世界で初めて開発し、実用化しました。人と環境にやさしい大和化成のノンシアンめっき液「ダインシルバー」。その開発のプロセス、特長、用途などを紹介します。

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「ノンシアン銀めっき液」開発の歩み

安心・安全な銀めっきを

安心・安全な銀めっきを

現在、工業用に用いられる銀めっきの主流はシアンめっき浴で、1838年に英国のG.R.Elkingtonによって発明されました。以降、約180年間、シアン化合物が使われており、現在もなお多用されています。これは、シアンが数多くの金属と非常に安定した錯体を作り、かつ、緻密で均一な皮膜を形成させることができるためで、銀めっきだけではなく、亜鉛めっき、銅めっき、金めっきなどにも古くから使用されています。
しかし、シアンのもつ強い毒性は、作業安全上や排水処理上などで多くの問題があり、めっき業界でも早くから「ノンシアンめっき液」の開発は行われてきました。

シアン化合物には、シアン化カリウム(青酸カリ)やシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)などがあり、人を死に至らしめる極めて毒性の強い物質です。熱がかかると有毒ガスを発生します。

不可能とされたノンシアン銀めっき液に挑戦!世界で初めて大和化成研究所が開発・実用化に成功

安心・安全な銀めっきを

めっき業界でシアン化合物を使わないめっき浴の開発が急がれる中で、亜鉛や銅などのノンシアンめっき液は比較的早く開発されました。しかし、銀めっきだけは非シアン化ができず、業界内でも不可能ではないかと言われていました。
大和化成研究所は、この困難な課題に取り組み、1989年に世界で初めてシアン化合物を一切使用しない、ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー AG-PL30」を開発することに成功し、実用化しました。
開発後も約20年以上、災害時の毒劇物漏洩リスクをめっき業界から一掃することを使命と考え、粘り強く研究を重ねました。その結果、高速大電流めっきが可能で、皮膜展延性に富んだ「ダインシルバーGPEプロセス」を開発するに至り、あらゆるタイプのシアン銀めっき浴に置き換え得る体制が整いました。ダインシルバーGPEの語意は「Gentle to People and Environment」、すなわち「めっきに携わる管理作業者の作業性、および安全性考慮と地球環境にやさしく(RoHS規制物質不使用)」を理念に掲げています。

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「ダインシルバー」の特徴

人にやさしい

人にやさしい

作業環境を改善

シアン化合物は熱がかかると有毒が発生する危険性があります。ダインシルバーにはシアン化合物が全く含まれず、めっきに携わる作業員の作業環境の安全性を改善します。

薬品管理の負担を軽減

猛毒に指定されているシアン化合物は、使用時はもちろん、排水処理、盗難防止などあらゆる面において神経を使い管理する必要があります。ダインシルバーは、厳密な管理が要求される作業者の負担を軽減します。

 

環境にやさしい

環境にやさしい

万が一にも環境に負荷を与えません。

ダインシルバーはシアンを一切含有しないノンシアン銀めっき液です。このため、予期せぬ人的ミスや装置の故障、地震などの天災により、シアンの流出事故が起こった場合も環境に負荷を与えません。

排水処理設備を簡素化し、省エネに貢献

RoHS規制対応のため、排水処理に特殊な設備が不要です。廃水処理も容易になり、コストが低減されるだけでなく、省エネにもつながります。

一般社会では、テレビ等の影響か「シアン」=「めっき」=危険というマイナスイメージが根付いています。めっき技術は最先端産業を支えるキーテクノロジーで、非常に高度な分野に使用されています。シアンを排除することで先進性が高まり、環境を大切するエコロジーな企業イメージが向上。特に欧州や中国などのグローバル市場では有効です。

 

シアンを使わず、シアンを超える

ノンシアン銀めっき液は、これまでシアン浴と同等という観点での開発でしたが、現在ではシアン浴にはない性能を付加し、経済性、利便性などがより向上しています。
●経時安定性が良好で、シアン浴に見られる炭酸の蓄積による浴更新は不要です。
●Cu系素材の場合は、ストライクAgめっき無しでも良好な密着性が得られます。
●幅広いpH範囲(3~10)で作業可能。アルカリに侵されるレジストフィルムなどが塗布された素材にもめっきが可能です。
●ラックめっき、バレルめっき、連続めっきなどの各種のめっき手法が適用可能です。
●均一な白色無光沢、半光沢のAgめっきが得られます。
●はんだ付け性、接触電気抵抗、硬度などの特性はシアン浴と同等です。

  • シアンを使わず、シアンを超える
  • シアンを使わず、シアンを超える
  • シアンを使わず、シアンを超える
 

新たな分野を切り拓く

新たな分野を切り拓く

●ノンシアン銀めっきによるステンレスへの直接めっきは、最近積極的に開発が進められている燃料電池用部品などへの検討が行われています。
●消費電力を抑制するための照明器具としてLEDの開発・採用が本格化しており、LEDの素子や基盤には、反射率の優位性から銀めっきが採用されています。
●銀めっきは「ウェアラブル市場」へ。着るだけで、身に付けるだけで心拍数や心電波形などの生体情報が取得できる機能素材の開発が進んでいます。この賢い繊維を支えるのが安心・安全、抗菌性に優れたノンシアン銀めっきを施した導電性繊維で、筋肉などの微弱な電流を検知します。スポーツ、医療・介護分野では、ウエアやシーツなど様々な製品に展開されています。


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「ダインシルバー」の特性・用途・ラインナップ

ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー」の特性

ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー」の特性

●シアン化合物を一切使用していないため、安全性が高く、排水処理も容易。
●レジスト基盤対応の非アルカリ性タイプをラインナップ。
●生産工程削減が可能。ストライプめっき処理が不要なタイプもラインナップ。
●皮膜特性・浴適用条件は、シアン銀めっきと同等・銀アノード使用OK。


あらゆる用途に対応

  • ラック、バレル、フープ、電鋳、バルズ、噴流めっきに対応

    ラック、バレル、フープ、電鋳、バルズ、
    噴流めっきに対応

  • 半導体リードフレームなど

    半導体リードフレームなど

  • その他、電子部品のめっきに対応

    その他、電子部品のめっきに対応

ラインナップ

ラインナップ

大和化成は、ノンシアン銀めっき液以外にも、重金属フリーの水溶性銀変色防止剤「ニューダインシルバー」も開発し販売。
またノンシアン金めっき液、六価クロムフリーの三価クロム処理剤など、有害物質を排除した製品を提供しています。

Daiwa kasei
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